■ジレラ・FUOCO 500ie
MP3に続きフロント2ホイールの三輪スクーターとして登場したFUOCO500ie。MP3と基本構造がほぼ同じ車体に、新たに493ccのマスターエンジンを搭載したこの車両の走りには個人的に大変興味がありました。今回は、この車両での高速走行、そして通常であればまず走ることは無いであろうサーキットでの感想をお伝えしようと思います。
今回、日光サーキットまでの行き帰りは高速道路メインのルートをとりました。フロントにはGIVI社製のスモークスクリーン、リアにはE52トップケースといういかにもツーリング仕様な組み合わせです。 |
■Gilera FUOCO500 サーキット走行 |
高速走行において私が重視するのは、何と言っても車体の安定性です。その点では、FUOCOは特に優れていると言えます。橋の上に差しかかった時に不意に吹く横風や、トラック等の真横に並んだ時に発生する風圧にもフラつくことも無く安定感抜群でした。
一般道においても同じ事が言えます。雨の日の一般道を二輪車で走行中、マンホールや道路に引かれたラインに乗ってヒヤっとした経験はありませんか?
私自身もそのような経験が多数あります。カーブ途中のマンホールに乗りあわや転倒なんて場面もありました。ですが、FUOCOやMP3で走行中、実際にカーブ途中で車体をバンクさせたままマンホールに乗っても大きく体勢を崩すことも無く、『少し滑ったかな』程度の感覚で済むことが殆どです。こういった状況での安定性も二輪車とは比べ物になり
ません。これは矢張りフロント二輪の恩恵でしょう。
高速道路を走行中はかなりの風圧を体に受けますよね?疲労の原因となる走行時の風圧、体に直接当たる風はライダーの体力をどんどん奪っていきます。それが寒い時期なら尚更でしょう。今回試乗した車両には『GIVIスモークスクリーン』が装着されていました。このスクリーンが実に秀逸なんです!適度なサイズで走行風を上手くいなしてくれます。ちょっと頭を下げてスクリーンの後ろに入ってしまえば、正面からの
風を直接体に浴びる事も無く非常に快適なライディングとなります。
只、スモークが掛かっているため夜間の走行時はスクリーン上から頭を出し前を見る事になります。これが唯一の欠点と言ったところでしょうか。それでも体に当たる風は極力抑えられますので、疲労具合はだいぶ軽減されます。
エンジンに関しては、搭載するピアジオ製マスターエンジンはパワフルで、ヘビー 級の車体をぐんぐん引っ張って行ってくれます。低回転から高回転までスムーズに回りパワーの出方もフラットなので、気を遣うことも無く楽に乗れます。高速道路では追い越し時にそのパワーを如何なく発揮し、どのスピード域からでも力強い加速をしてくれます。

そしてついにサーキット走行です!早速コースイン、数週のウォーミングアップの後、徐々にペースを上げて行きます。先ず気付いたのは安定感の高さです。フロントが二輪という事もあり通常の二輪車に比べコーナリング時の安定感は抜群です。今回試乗した車両はセンタースタンド
付きと言う事もあり、バンク中スタンドを擦る場面が多かったのですが、それでもスロットルをガンガン開けていけるほど安定していて安心感があります。旋回性に関しては正直二輪のそれと比較すると、バンク角の制約もあり若干劣って
しまう印象ですが、コーナリングフィールは三輪独特のモノで乗っていて非常に楽しくなります。
マスターエンジンを搭載し、車重は270kg近くという横綱級のFUOCOですが、S字コーナーの切り返しなども重たい印象はそれほど無く、車重の割にはむしろ軽快な印象を受けました。
ブレーキもコントローラブルで必要にして十分な感じです。ブレーキング時に敢えて強めにブレーキを掛けフロントタイヤをロックさせてみましたが、フロント 二輪の恩恵で大きく態勢を崩すこともありませんでした。タイム的には決して速くはありませんが、乗る楽しみ、安定性、安全性に関しては矢張り他のスクーターとは一線を画するものであると思います。
高速走行、サーキット走行を通しての感想は・・・FUOCOは安定感、快適性を十二分に確保しつつ、それでいて軽快感、スポーツ性を損なっていない『乗って愉しい』車両だと感じました。FUOCOならロングツーリングからワインディング、スポーツ走行まで、あらゆる場面で楽しめそうです。
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■アプリリア・RS125
日本での2サイクル125ccクラス最後の砦、惜しまれつつも最後の市販車となってしまったアプリリアRS125。そのRS125のポテンシャルを試すべくサーキットインプレを行いました。今回の車両はカネバン試乗車のどノーマルRS125ですが、一切の遠慮は無しに本気で攻め込んでみようと思います。
コースイン、何時も通りウォーミングアップを行います。タイヤも温まり、徐々にペースアップ。先ずは5000~8000rpmの中回転域を使用し走ってみましたが、トルクは十分で非常に乗り易い印象です。あまりの乗りやすさにこの時点では『矢張り公道走行を前提として乗り易さを重視してるのか』と言うイメージでした。
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■Aprilia RS125 サーキット走行
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しかし、その直後8000rpmを超えてパワーバンドに入った辺りからRS125のキャラクターが一変しました。突如125ccとは思えない程の加速を始めたのです。パワーバンドに入るなり11500rpmのレブリミットまで一気に吹け上がり、ジャジャ馬的な一面が顔を覗かせました。国産125ccクラスの車両とは一線を画する非常に2サイクルらしいパワーの出方に、『矢張り2サイクルはこうで無くては』と根っからの2サイクル好きの私はヘルメットの中で思わずニヤけてしまいます。
RS125に搭載されるエンジンは、元々レーシングカート用として開発された『ROTAX』製のハイパワーなエンジンです。本来レース用のこのエンジンをRS125用にデチューン、リセッティングし搭載しているのですが、このエンジンの味付けが実に絶妙です。低速を主に使う町乗りから、全開のサーキット走行まで全てに対応させつつ、かと言ってフラットな特性にはなっておらず、メリハリの効いたパワーの出し方となっています。只の乗りやすさ重視では無い所に、アプリリアの拘りをひしひしと感じます。
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足回りに関しても良く出来ています。前後サスはノーマルとは言えど良く動いてくれるし、ブレーキに関してもコントロールし易く良く効く。ターンインもスムーズかつ軽く回頭性も良い。ハンドリングは至ってニュートラルで癖がほとんど無くとても乗り易い印象です。コーナリング中の安定感も有り、臆する事無くスロットルを開けて行けます。乗り手の意思通りに上手くバイクが曲がってくれるので、思わず自分が巧くなったのでは?と錯覚する程でした。さすがに全開走行では、アラが目立ちますが純正の足廻りとしては文句無し合格点でしょう。
ライディングポジションは正直言って町乗りには厳しいと思いますが、サーキット走行をする上では最適だと思います。一見只のキツイ前傾ポジションと後ろ気味のステップ、と言った感じですが、コーナリング時にはこのポジションが『曲がる』為に大きく貢献してくれています。遠く低いハンドルによって上半身が窮屈にならずにゆとりが生まれ、後ろ寄りのステップによってステップワークや荷重移動が容易に行えます。結果、自然とリラックスしたライディングとなりマシンポテンシャルを十二分に引き出した走りが可能となります。そして何より乗り手的にも見た目的にも『やる気』を感じさせるこのポジションが個人的にもお気に入りです。
総評としては、RS125は私の想像を遥かに上回る運動性能の持ち主でした。本国イタリアで、RS125のストック車両を使用したワンメイクレースがあるのも納得です。性能に加えて、乗り易さ、スタイリング等、レーサーレプリカモデルとしてはトータルで見て完成度の高い車両だと言えます。町乗りにこそ少々厳しさを感じますが、一度ワインディングに入れば楽しめる事受けあいです。
今後125ccクラスでこの様な刺激的なモデルは恐らく登場しないでしょう。リッターオーバーの暴力的なパワーも魅力的ですが、マシンポテンシャルをフルに使って走るこの愉しさは何にも代えがたいモノだと思います。
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■シューベルト・S1カーボン
初めてS1カーボンを見た時に感じたのはその美しさです。このヘルメットはカーボン素材そのままのルックスではあるものの、自己主張し過ぎないさりげなさにどこか上品な佇まいを感じます。 次に感じたのはその驚異的な軽さ。帽体がフルドライカーボンということだけでここまで軽くなるのかと驚きました。ヘルメットの重量はそのまま首への負担となります。軽いと言うことは疲労し難いということだと言えるでしょう。
さて、実際に被ってみます。被る時に少々入口が狭く感じますが頭が入ってしまえば、窮屈さは感じません。フィット感も上々。被りたてでは少々頭に合わない感じがしますが、しばらくたつと頭の形に馴染んでフィットして来る様です。首周りの形までしっかりと計算されているようで、顎の下に付いているネックパットと相まって頭を包みこんでくれる感覚で非常に安心感が有ります。
そして何より驚いたのが、走行時のノイズ(風切り音)の少なさです。今まで国産、外国産の多数のメーカーのヘルメットを被ってきましたが、その中でもこのヘルメットの静粛性は群を抜いています。感じ方には多少の個人差があるでしょうが、実際100km/h以上のスピード域でも煩いと感じる事はありませんでした。むしろ静かすぎて走っているのを忘れてしまいそうな程です。静粛性が高い事により、高速走行メインのロングツーリング等では疲労低減に存分に効果を発揮することでしょう。
他のヘルメットには無いサンバイザーもツーリング時には非常に便利な装備です。走行しながらでも片手でワンタッチで簡単に出し入れ出来るので、夕暮れ時の日差しが眩しい時やトンネルの中に入った時など、状況に応じて直ぐに対応する事が出来ます。この装備はシューベルト独自の物であり、ライダーにとっては非常に有り難い装備だと思います。また、このサンバイザーですが、オプションパーツとして若干色の薄いブラウンカラーの物も用意されており、ライダーの好みに合わせて選択出来る様になっています。
価格だけを見ると只の高いヘルメットと思われがちですが、実際に被って走ってみれば十分納得の行く価格であると思います。『Schuberth S1 Carbon』は所有欲をも満たす大人の為のプレミアムヘルメットと言っても過言ではありません。

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■ヘンリービギンズ・ロングジャケット
私が寒い時期バイクに乗る時の定番と言えば、軍モノパーカーの下に何枚も重ね着するというスタイルでした。今までライディング専用のジャケット類と言えば、派手なロゴやゴツいプロテクター等が入った物のイメージが強かったので敬遠していました。
しかしヘンリービギンズを一目見た時、今まで持っていたイメージが変わりました。街中で着て歩いていてもおかしく無い程のカジュアルなデザイン、肩や肘等にプロテクターが入っているとは思えない様なスマートなシルエットに「これなら着てみたい」という衝動に駆られ個人的に即購入。
デザイン性を確保しつつも、やはりライディング用に作られているだけあり、使い勝手は抜群。高速を走っていてもバタつくこともなく体にフィットしていますし、裾からの風の巻き込みも皆無と言っても良い程です。ポケットの配置も絶妙で高速のチケットの取り出し等も至ってスムーズに行えます。また、各所に設けられたアジャスターによってフィット感も調整できるので、休憩時などはアジャスターを緩めてゆったり出来ます。
防寒性に関しても文句無しです。10月半ばと言えど朝は結構冷え込んだのこの日、出発時にはインナーを着けた仕様のジャケットに中はTシャツという組み合わせでした。しかし、直ぐに暑くなってインナーを外す羽目に。防寒性&保温性は抜群な様です。インナーを外したジャケットをTシャツの上に羽織り、気をとりなおして再スタートします。今度は丁度良く快適です。高速に入っても変わらず快適なまま。この様子なら真冬でも、重ね着せずに快適に走れそうな感じがします。
この記事を書いている11月現在もこのジャケットを通勤で着ていますが、中はスウェットが一枚増えているものの未だにインナーを着けていません。11月の夜の奥多摩は気温が一桁台なこともザラです。そう考えると、今年の冬は快適に乗り切れそうです。
今までライディングジャケットに抵抗が有り着たことが無かった方にも、これなら違和感無く着て頂けるでしょう。バイクに乗る時もカジュアルに行きたい方にこそ是非オススメします。より楽しいバイクライフが送れるはずです。

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